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INSPIRATION Lab.

GLASS PYRAMID (Moerenuma Park)

ガラスのピラミッド

札幌が世界にほこるモエレ沼公園。その中にシンボル的に立っているのがこのガラスのピラミッドだ。スティールで構造をつくりガラスで表面を作っている。ガラスには色が付いているので色々選んだ末、緑がかったガラスを2000枚も使用しているらしい。一枚のガラスの重さも150キロ〜200キロあるそうだ。
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ここの魅力はシンプルな建築でありながら、回りの自然をガラスをとおして表情が多様であるところか。この日は吹雪でこれまた幻想できだった。
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無彩色でサインも無く、中にいると感覚的に振る舞える。自由な発想を様々な刺激により得ることができる。全部ガラスで出来ているので、内部の壁やフロアーの形の変化により、光と陰による様々な表情を見せてくれる。
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GLASS PYRAMID (Moerenuma Park)_f0196962_18581586.jpgこの施設はゴミの上に成り立っている。様々な優れた公園があるのだが、思想的にも視覚的にもすばらしい。多くの人が感じると思うが、ここに来ると時間も場所もどこかわからなくなる。内部も反響も残響音が約7秒近くもあり独特の響きがある。

ここではICCのワークショップとして札幌市内の学生達と一緒に行ったが、年齢にもたぶん国籍にも関係ないインスピレーションの刺激が沢山存在する。

非日常の空間という範疇に入ると思うが、特にこどもの精神をもっているとあのような場所はとても刺激がある。イサムノグチは、「自分がどこにいるか?常にわかるようにする。」という設計思想があるようだ。なのでサインもないらしい。特に何をする場所と限定していない。そんな考え方が自由な発想を生み出す仕掛けにもなっているし、彼の思想、精神の遺伝子が宿っていると感じずには居られない。

尚、建築はイサムノグチのデザイン画を元に、彼の死後、思想検証しつつアーキテクト・ファイブ(ARCHITECT 5)が実際の設計をおこなった。



by toshiya_kubo | 2008-11-23 19:15 | art